2020年の11月30日。誕生日。
美容室のシャンプー台で横になっている最中、店内でかかっていた曲に耳を奪われた。
♪青春の病に冒され～
なんだこの、めちゃめちゃ心地よいメロディは。
「懐かしの名曲感」漂うポップスサウンドだけど、こんな曲聴いた覚えがない。
♪青春はどどめ色～
このワードチョイスは恐らく現代人のやつ…！
一体誰なんだ…このどどめ色シンガーは。
帰って調べて、これが藤井風というアーティストの『青春病』という曲だと知った。
風…？これは名前なのか？いくつなんだ…え、22？『青春病』でブレイクしたのか…？既にアルバムが人気…？…中学生からYouTubeで投稿してるんですか？
知れば知るほど底が見えず、そのうちマンガのキャラを見てるような気分になってきた。
正直俺は今も、藤井風をマンガの主人公だと思って見ているフシがある。
それも、曽田正人のマンガ。『昴』とか『capeta』とかそういう、才能の方から愛されちゃうような。でもちょっと浮世離れしたような。
そんなこんなで、俺の2021年は藤井風イヤーだった。
アルバム『HELP EVER HURT NEVER』を暗記する勢いで聴き、新曲に沸き立ち、雨の日産スタジアムで行われた弾き語りライブ配信で涙し、取り寄せた武道館のライブビデオで涙し、紅白で涙した。
なんかね、聴いてると泣いちゃうんだよな。この薄汚れた心に寄り添ってくれるような気がして。そういう幸せな勘違いをさせてくれるっていうのは凄いことだと思うんだよ。
来月から始まるツアーも楽しみだ。絶対観に行きたい。
まあ、全部落選したんだけどね。
ものの見事に、キレイさっぱり落選したんだけどね。
人生、いくつになってもどどめ色だぜ。
というわけでオチもついたし、これ以上語ってもキリがないからこのへんで。
