夢より明晰な

明晰夢、ってあるじゃないですか。「自分は夢を見ている」と夢の中で分かる夢。
これを、何年かに1度のペースで見るんです。で、こないだ見たんです。

夢の中の俺は、歌舞伎町を走ってるんです。今思い返せば全然歌舞伎町ではないんだけど、夢の中の俺が歌舞伎町だと思っている街を走ってるんです。
で、雑居ビルの階段で立ち止まった瞬間に「…夢じゃね?」みたいになって、そこからフリータイムって感じ。

自由に歩いてみるんだけど、今回の舞台はなんだろう…ドラマのセットみたいな感じ。もしくはプレステ初期のゲームの背景みたいな。目に映る範囲はちゃんと風景があるんだけど、裏に回るとハリボテみたいになっているという。
「なんか、デバッグモードみたいだな」なんて思いながら散策していたら目が覚めました。

でもさ、思うんだけど、明晰夢っていうのは本当に夢の中で意識があるのかね。
「自由に動いていると思い込んでいるけど、実は決まった動きをしている普通の夢」っていう可能性はないのかね。俺はむしろそうなんじゃないかと思うんだけど。

とにかく、明晰夢のせいか何なのか分からないけど、寝足りないから二度寝をしたらまた夢を見て。
そしたら今度は恋人(初見)とデートする夢で。思い返せばマジで誰だか分からないんだけど、とにかく夢の中の俺は恋人だと思っている人と楽しくデートをしてました。明晰夢ではなかったです。
それはよかったんだけど、目覚めた第一声が「こっちが明晰夢であれよ」で悲しくなった。そんなことを言ってしまう己に。明晰な悲しみを抱いたよ。という話。