俺の心の3つの「衝撃を受けたゲームの場面」

様々なテーマの「俺の心に浮かんだ3つ」を挙げていきます。
初回は「衝撃を受けたゲームの場面」。

『ファイナルファンタジーIII』浮遊大陸脱出

FF3です。
クリスタルの啓示を受けた4人の少年が色んな冒険をするっていう話なんですけど。
その途中で「飛空艇で世界の果ての更に向こうに行く」的なイベントが起こるんです。
当時の俺は「世界の果ての更に先?あんの?」「マリオブラザーズ方式で左端から出たら右端に戻ってきたりして?」なんて思いながらプレイしていました。

で、いざ空飛ぶ船で世界の果てを越えました。
場面が切り替わったと思った次の瞬間、一面のひろ〜い海原にポツーンとちっちゃな島が浮いてるんです。
その島の正体が、今まで冒険してきた舞台だったんです。
「飛空艇で世界の果てを越えたと思ったら、今までの世界が小さい島でしかなかった」ということを思い知らされる衝撃。BGMもなんだか物哀しいものに変わってるし。
今までの大冒険が一気に小さくなる…っていうことはないんだけど、これからどんなスケールの大きい冒険が待っているのかとワクワクしまくりましたね。ゲームをやって初めて受けた衝撃です。

こんな思いを10年以上ひとりで抱いていたんですけど、インターネットを見たら同じ衝撃を受けた人が大勢いらっしゃいまして。そういう声を受けてなのか、後に出たリメイク版ではイベントシーンが入るようになってました。
飛空艇で雲海に突っ込んでいく様子を最新のCG技術で、セリフなんかも追加されて…それがまた、全然蛇足で。
いや、すごく出来は良かったんです。ただFC版をやっていた当時感じた、寂寥感とワクワクがごちゃ混ぜになったような感情は掻き立てられなくて。懐古主義だとは思うんですが、あの「パッと切り替わる無常さ」が良かった。

もしまたリメイクされて更にクオリティの高いムービーシーンが追加されたとしても、あの時、心の中で流れていた映像には多分敵わないんだろうなあ。
衝撃といえばラストダンジョンも衝撃でした。とにかく長くて。

『塊魂』最終ステージ

塊魂。それも最初に出たやつの最終ステージです。
『塊魂』というゲームは塊を転がして、色んなものを巻き込んでいくワケなんですけど。
ステージも色々あって、最初は小さい家。部屋に転がってるマージャン牌とか消しゴムとかみかんとか、そういったものをチマチマと巻き込んでいくんですけど、ステージが進むと舞台も街になったりして、通行人を巻き込んだり車を巻き込んだりと、段々とスケールが大きくなっていくんです。

で、色々ステージをこなしてたどり着いた最終ステージ。
最終ステージの舞台は地球。地球全部を巻き込むのが目的になるんです。
俺も無心で塊を転がし、色んなものを巻き込んでいきます。
鉄橋、飛行機、船。
港、空飛ぶヒーロー、陸地までも。
世界のありとあらゆるものが塊の中に吸われていきます。
で、最後。ほんの数分前まで地球と呼ばれていた青い球体の上に転がる、世界の全てを巻き込んでしまった巨大な塊を見て「あ、俺、神様になっちゃった」と、マジで涙がツーッと頬を伝ってきまして。後にも先にもこんなゲーム体験は初めてでしたね。

『ときめきメモリアル』はじめての片桐さん

あれは中2の、いつだったか。夏服の頃だった気がします。
当時のクラスメイトに「プレイステーションのモニターに当選した」というヤツがいまして。放課後は毎日そいつの家に集合するのが仲間内の暗黙の了解みたいになっていました。
当時やっていたのは『リッジレーサー』とか『闘神伝』とかだったかな。「グラフィックスゲー」とか「声がクリア」とか、そんなことを言いながらワイワイ遊んでいたと思います。

そんなある日。いつものように彼の家にお邪魔すると、既にみんな集まっている気配が。でも、なんだかいつもと違う。違和感がある。リッジでも闘神伝でもないこの感じ。ちょっと浮かれた感じというか…。
なんだろうと思いつつゲーム部屋に足を踏み入れると…すぐに違和感の正体が分かりました。いたんです。テレビの中に、彼女が。

そう、みんなで『ときめきメモリアル』をやっていたんですね。
で、俺が部屋に踏み入れた瞬間に画面にデカデカと出ていたのが片桐彩子さんという女子だったわけです。
衝撃でしたねー。衝撃でしたよ。高精細なグラフィックで声まで出てるんですから、それってもう現実じゃないですか。現実の女子が、うだつの上がらない陰キャ男子たちの前に現れてるんですから、そりゃみんな浮かれる。俺も浮かれる。偉人の言葉を拝借するなら「たぶん、初恋だった」って感じです。

まあ、そこから俺の恋心はコロコロと移り変わっていくわけですけど。
それはまた別のお話。