ドモホルン・ヘル・リンクル

まず、お詫びから。
今まで黙っててごめんなさい。隠してたわけじゃないんです。
むやみに発信してもみんなを混乱させちゃうかもしれないし、落ち着いたら話そうと思ってた。それは信じてほしい。

ただ、今も迷ってる。これを本当に話すべきなのかどうかって。
でも、このまま黙っているのもみんなに嘘をつき続けるみたいで嫌だから。

あ〜〜〜でもどうしようかな!言うのやめよっかな!やっぱ迷うな!
…いや、迷うのはやめよう。もう伝えるって決めたんだから。

よし。
全部、言っちゃうね?

あの…ウチの天井、水漏れしてんですケド。

寝る前に「なんか妙な音がする⋯」とは思ってたけど、それが水滴の落ちる音だと気づいた時には既に手遅れ。起きたら部屋が最悪のドモホルンリンクルを作る工場になってた。
天井から床へポタポタと。「一滴一滴こだわりながら抽出しています」じゃないんだよ。

幸い家電とかに被害はなかったけど、このままにもしておけないから管理会社に連絡して。
そしたらすぐ担当の方が来て「この度は⋯」なんつって、吸水シートいっぱいくれて。
で、もうしばらくしたら今度は大家さんも来て「この度は⋯」つって。吸水シートくれて。
一生分の吸水シートが1日で集まった。

で、結局業者さんに養生してもらいましたとさ。

…っていうのが半月前の話。
聞いたところ、どうやら上の階の水回りがアレコレあって俺の部屋がドモホルン工場になっちゃったらしい。

そんな事情はさておき。
該当の箇所を処置してもらうことによってピンチを切り抜け、手元には一生分の吸水シートだけが残りました。
じゃあみんなには、そんな未曾有の危機を乗り越えた現在の天井を見てもらおうかな!

該当の箇所増えてんじゃねーか!!

びっくりだよ。勝手に事業拡大してやんの。
そんな雑に工場増やしてクオリティは維持できますか?今に取り返しのつかないことになりますよ?もうなってるんだよ。吸水シートも結局大活躍だよ。

で、また養生してもらいましたとさ。

こうなったらこの水滴を本当に小瓶に詰めて化粧水として売ってやろうかな。地獄のドモホルンリンクル「ドモホルン・ヘル・リンクル」として。
「申し訳ありませんが、ドモホルン・ヘル・リンクルにシミ予防はできません。むしろシミの原因になります。天井の」つってな!ふざけんな。