ウーバーイーツを初体験す

「ウーバーイーツを使ったことがない」と言ったら「つええっすね」と言われた。
『バイオ戦士DAN』の押し相撲かよ。

参考つええ画像

と思ったが、「ウーバーイーツはもう全人類が使ってる」くらいの勢いで言われたので俺も使ってみることにした。

初回の登録を済ませると、画面いっぱいに並ぶ、見慣れた店や見慣れない店。こんなにあるものかとびっくりする。
「どうせなら普段あまり食べないものを」と思い、タコライスにした。
養老乃瀧のじいちゃん店員が作ってくれるタコライスはよく食べたけど、あれもだいぶ前の話だし、一緒に食べていた人ももういないし、何よりあのタコライスはビビンバ用の石の器にご飯とタコの切り身が乗っているという紛い物だった。美味かったけど。

とにかく、ちゃんとしたタコライスを注文し、待つ。
12時ちょうどに頼んだところ、到着予想時刻は12時30分とのこと。早い。ゲームでもして待ってよう。

20分後。アプリを開いて状況を確認してみる。
ウーバーイーツは「今作ってます」とか「今運んでます」とか、何なら「今この辺です」なんて表示まで細かく教えてくれるらしい。便利だ。
20分経ったので、そろそろ運んでくれているのかと思ったら、まだ作っているらしい。
本当にあと10分で来るんだろうかと思ったら、しれっと到着時刻が「12時35分」になっていた。

さらに5分後。12時25分。
あと10分で到着だ。そろそろゲームも終わらせてご飯食べモードに移行しよう。
と思ったら到着時刻が12時45分になっていた。

自分、めっちゃ刻むやん。二度寝のアラームかってくらい刻むやん。そら慣れない関西弁にもなるやん。
急いでないからいいんだけど。いいんだけどさ。むしろこんなクソ暑い中、興味本位のウーバー童貞卒業式にご参加いただき誠にありがとうございますなんだけどさ。
配達員の隆二さん(仮名)も大変だよ。アプリの画面ではにこやかな笑顔だけどさ。今頃汗だくになって卒業証書という名のタコライスを運んで来てくれてるわけだから。

なんて考えていたらチャイムが鳴った。いよいよだ。
僕たち私たちは、今、ウーバー童貞を卒業します。
頭の中で全校生徒が起立し、市立ウーバー中学校の校歌を歌い出す。

♪黒いリュックに颯爽と 料理(きぼう)を乗せて漕ぐペダル
アスファルトタイヤを切りつけながら コーナリングで差をつけろ

そんな俺の脳内状況は隆二さん(来賓)には全く関係ないので、スッとタコライスを授与してスッと帰っていった。そりゃそうだ。

こちらが注文の品になります。
初回特典の1000円引きクーポンを使ったのでお店で食べるより安いくらいだった。

「1つ買ったら2個ついてくる!」的なのやってたから2個頼んじゃった。
クーポンの効果も2倍になり、バイキルトではやぶさの剣を使ったような気分。

今まで「出前するくらいならお店に行くしなあ」と思って使っていなかったウーバーイーツだけど、使ってみたら便利だった。
ただコレに慣れると今まで以上により一層外に出なくなるのが目に見えているので、「今後も使う」と「使わない」が、頭の中で押し相撲をしています。