『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』が、ガールズバンドアニメの皮を被った月9だった

髪を切りに行った時、美容師さんがバンドリの新作を薦めてくれた。

曰く「めっちゃギスギスしてて、観ちゃうんですよ」とのこと。
バンドリは初期しか観てなかったけど、ギスギスってどういうことだ…?
と思っていた矢先に、こんな記事を読んだ。

令和最大級の鬱アニメ…?見ていて辛過ぎる…?
そんなの観るっきゃないだろ。

というわけで『MyGO!!!!!』10話まで観ました。
ま~~~ギスギスしてる。
すれ違い、行き違い、未練、確執。
感情の矢印のやり取りが、もう月9のそれ。確かにこの子たち、タイトル通りずっと迷子。

でも、逆張りみたいな言い方になっちゃうけど。
バンドとしてギスギスしているかというと、それはちょっと違う気がする。むしろバンドのメンバー同士としては健全な関係を築いているとさえ思う。鬱でもない。
というのも彼女たち、ちゃんと言いたいことを言っているのである。中には溜め込んでる子もいたけど、最終的にはメンバーに気持ちをぶちまけてる。

あくまで俺の観測範囲においての話だけど、本当にギスギスしたバンドっていうのは、そういうのない。気持ちをぶつけないし、なんなら割とフランクに逃げる。
だから『MyGO!!!!!』では、ドラムがライブ当日に勝手に脱退報告をして飛んじゃうとか、末期のミーティングで沈黙がアニメ8話分くらい続いて、やっと出た言葉が「…解散しよっか」だったりとか、そういう展開もない。「ギスギスした子たちがちゃんとバンドをやるアニメ」って印象。

HOWEVER(しかしながら)。
もしかしたら、これから想像を絶するギスギスエピソードが出てくるかもしれない。
デモ音源をもらったボーカルが「メロ作るからキー教えてもらえますか?」って聞いたら「自分で調べてください」って言われたことにブチギレて、仮録りしたメロディのデータ叩きつけて完全に心を閉ざすエピソードとか、出てくるかもしれない。

…いや、今のはあくまで架空の、フィクションの話よ。
そんなこと現実には全く起こっていないし、そんなことでブチギレるボーカルもいないんだけど思い出すだけでも腹立つわ~~あのフィクション。

そりゃさ、キー調べるのを怠って横着しようとしたのは悪いよ。悪い。
でもさ、素直に教えてくれてもよくない?とも思うのよ。
たかだかアルファベット1文字2文字書けば済むことを「自分で調べてください」?
これから足並み揃えてやってこうかって時に1人だけプロデューサー目線なのなぁぜなぁぜ?
もしかして「キーの調べ方を知らないやつ」って思ってんの?
それともまさか「自分で曲書いてないからキー知らない」の?どっちにせよだわ。

はぁ。
マジ。
マジフィクション。

…『MyGO!!!!!』は、そんなありもしない架空のギスギスエピソードを妄想させてくれる良いアニメです。最後まで楽しむぞ!
はぁ。マジ。