ふとした時に観たくなる作品。
何しろ登場人物が全員、気持ちいいくらい悪いヤツばっかりで。
男も女も全員ズルくて弱くて悪くて。そんなヤツらの思惑が団地の一室にびっしりと渦巻く様子を眺めていたら、1時間半があっという間に過ぎてしまう。
60年前の映画だから舞台設定には時代を感じるけど、悪意の本質みたいなものはいつになっても変わらないものなんだなと。
もし現代版を作るんだったら、どうなるんだろう。
と思って色々考えてたら、最近のネットニュースの主役を並べただけでスグに枠が埋まってしまった。むしろ足りないくらいだ。
『しとやかな獣』では悪人になりきれなかった税務署の職員がいたけど、今だとそいつも暴露系YouTuberになりそうだし。
悪意の本質は変わらなくても、発現させる手段は格段に増えている。
簡単に悪い人になれる時代だからこそ、良い人ぶって生きていかなければ。
いやー、それは厳しいな。
せめて普通の人…うーん、それも高望みかもしれない。
どうやって生きていこう…。
ありがとう…フリー素材のおじいさん…。