気づいてしまった

小泉進次郎氏の独特な言い回しは、一部で「進次郎構文」と呼ばれています。
例を挙げてみましょう。

今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。

約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします。

「当たり前だろ!」「繰り返しただけかい!」というツッコミが聞こえてきますね。

確かにその通りで、政治家の発言としては内容に乏しい印象を受けるかもしれません。
しかし歌詞においては、当たり前のことを当たり前に言ったり、同じ言葉を繰り返すというのは、言葉の印象を強める効果があります。
そういった効果があるから、当たり前のことを当たり前に言ったり、同じ言葉を繰り返すわけです。
例を挙げてみましょう。

「虹が空で曲がってる(フジファブリック『虹』)」

そう、虹は空で曲がってるんです。空で曲がってるから虹なんです。地べたで真っすぐになっている虹は基本的にないんです。
当たり前のことを当たり前に書くことで「空で曲がってる虹」の存在がより強くイメージできる、俺も大好きな歌詞です。

「君といた時は見えた 今は見えなくなった(BUMP OF CHICKEN『ray』)」

進次郎構文に変換すると「君といた時は見えたということは、今は見えなくなったということです」ですね。
同じことの繰り返しですが、これも「今は見えない」という事実がより浮き彫りになる、素晴らしい表現手法です。

このように「進次郎構文」は歌詞においては非常に有効な表現であり、だからこそ進次郎構文は歌詞において非常に有効なんです。

進次郎構文以外にも、小泉進次郎氏は「ポエム」と呼ばれる発言をすることがあります。
例を挙げてみましょう。

おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が。

おぼろげながら浮かんできた「46」という数字。こんなモンが歌詞にぶち込まれたらどうなるでしょうか。
考察勢は沸き立ち、YouTubeやらTwitterやら大盛り上がり間違いなしです。
まあそんな発言が温室効果ガスの話題で使われたら問題だし、この発言が問題なのは温室効果ガスの話題で出てきてるからなんですけど。

このように、小泉進次郎氏の発言は政治家としては分からないけれど、歌詞としてとても素晴らしいものではないかと。そう思ってしまうのです。

ちなみにさっき挙げたバンプの『ray』には、こんなフレーズも出てきます。

「寂しくなんかなかったよ ちゃんと寂しくなれたから」

これは撞着語法と呼ばれるもので、敢えて矛盾した表現を用いることでスキマを想像させるような効果があります。
バンプの藤原さんはこの撞着語法を実に上手に使いこなしているので、進次郎構文に逆輸入してみるのもいいかもしれませんね。

今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままでいいと思っている。

約束は守るためにありますから、約束を破るために全力を尽くします。

もう終わりだよこの国。